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MyGuitar紹介②ASTURIAS”CUSTOM/S”

MyGuitar紹介②ASTURIAS”CUSTOM/S”

こんにちは。
前回のアコギの話に引き続き、今回は自分の使用しているクラシックギターについて書きます。

ASTURIAS“CUSTOM/S”

福岡県久留米市にある、約15名のクラフトマンによる手工工場、アストリアスギターによって作られた楽器です。
クラギ以外にもアコギ、ウクレレの製作も行っています。

スペックは、
Top ジャーマンスプルース
Side&Back インディアンローズウッド
Neck マホガニー
Fingerboard エボニー
Bridge ハカランダ
Scale 650mm
2009年製、2011年に中古で購入。

同価格帯でスペイン産のJuan HernandezやJose Ramirezと比べると、ズシリと重量感があります。トップも幾らか厚みがあるように見えます。



楽器の特徴。骨太で実直なギター

とにかく「丈夫」です。

まずはネック
弾き終わったギターの弦を緩めるか?というのは賛否あると思いますが、このギターは7年間一切緩めずとも、順反り・逆反りのどちらも全くありませんでした。

このギターを楽器店で購入した時、店主さんも、
「弦は必ず緩める!24時間のうち何時間弾く?弾かない時間の方が長いだろう!?……(30分経過)……あ、でもアストリアスは丈夫だから緩めなくていいよ」
とオチをつけていたぐらいです。

続いて塗装
トップはラッカーですが、サイドバックは耐久性の高いウレタン仕上げ。
温度・湿度変化に強くて、お風呂上りもOK。
今年の1月は酷く乾燥した気候により、多くのギターが割れてしまったそうですが、この子は我知らずの顔で今年も元気に冬を越すのでしょう…

頑丈な造りだな~と常々思っていましたが、アストリアスの展示会で代理店の方から
「飛行機で運べるギターというのを想定して作られている」
と伺って納得しました(2年ぐらい前の話なので、言葉が違ったらすみません)。

そして
これだけ耐久性の話を先に出すと、「その分、鳴らないんじゃ?」と思われるかもしれませんが…

確かに、華美な音・レスポンスの速い音ではありません。
が、「芯を持って素直な音を出せる楽器」だと思います。
右手のタッチの入力値に対する許容量が十分にあり、遠くまで音を飛ばしても音が細くならない遠達性が、この価格帯の楽器の中では特に優れていると感じられました。

最後に演奏性
どのポジションも均一なテンション感で弾きやすく、かといって弦高がベタベタということではありません。強めのタッチで振幅を大きくしても雑音が出ない程度には、十分な弦高が確保されています。ネックやフレット周りの設計が丁寧なのでしょう。

道具としても音としても、全体として「謹厳実直なものづくり」という印象を抱かせる楽器です。

参考までに、学生時代の演奏動画。

左は茶位ギター、右が僕のアストリアスです。



この楽器との出会い。問題児をクラギにのめりこませる

高校2年生のにアコギを弾き始めてからずっと一人で弾いていた僕は、せっかく大学に入るのだからどこかサークルに入って、人と一緒にギターを弾きたいと思い、首都大学東京の古典ギター部に入部します。
クラギもアコギも同じようなものだろうと高を括っていました。ひどい新入生の誕生です。

この古典ギター部というのは、サイズの違う4種類のギターを使ったアンサンブルを中心に行う部活です。

首都大学東京古典ギター部HPより。
左から順にアルト、プライム、バス、コントラバスギター

幸か不幸かプライムギター (通常サイズのクラシックギターのこと。他のサイズのギターと区別するための呼び名です)を使うパートに入った、このときはまだ押尾キッズだった僕。
部の備品ギターで「Landscape」や「Merry Christmas Mr.Lawrence」を弾き、ギターをドカドカ叩きまくります。
早々に問題児としての地位を揺るぎないものにしました。

入部して半年。「破壊する前に自分の楽器買おうか^^」という先輩方の後押しを受け、初めてクラギを買うことになります。

この時は楽器の良し悪しも全くわからなかったので、「アコギも作ってるメーカー」という情報だけで中古のアストリアスに狙いをつけ、1店舗で3,4本試奏しただけで決めてしまいました。
当時、部員のギターは「茶位:エルナンデス:その他=4:4:2」で僕は少数派でしたが、今思うとこの安易な選択が大正解だったのだと思います。
一緒に買いに行ってくださったA先輩、ありがとうございました。

自分の楽器を買ったことで、ここから僕はクラギにものめりこんでいきます。

しかし、脱・問題児!と思われたのも束の間。
このあと僕は高価なバスギターの弦を切りまくる破壊神へと進化を遂げるのですが、それはまた別のお話。

手の届く値段とそれ以上の質。大学生におすすめしたい

ここまで、アストリアスギターについて書いてきました。

新品だと決して安くはない(20万~最上位モデルは100万円)ギターですが、10万円台の中古品も頻繁に出回っています。
芯のある音と環境変化に強い耐久性を兼ね備えているので、普段は部室に置いておくことが多くて、合奏でガシガシ音を出す、という大学生におすすめしたいギターです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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